胸膜や腹膜から発生する悪性腫瘍を悪性中皮腫といいます。
がんの仲間であり、特にたちが悪く、今も有効な治療方法がなく、
診断されてから短期間で死亡することが多いです。
中皮腫はアスベスト(石綿)の曝露によって発生する病気でその他の原因はほとんど考えられません。
アスベスト(石綿)曝露の開始から悪性中皮腫が発生するまでの潜伏期間は20年から30年以上だと
言われており、医師であっても悪性中皮腫と診断することが困難で、時には誤診する医師もいますので
注意しなければなりません。
胸膜の悪性中皮腫では胸水が、腹膜の中皮腫では腹水がたまるのが最初の症状です。
がん性胸膜炎やがん性腹膜炎と誤診しやすく、アスベスト(石綿)関連職場にいた労働者は、必ず医師に職歴を申告する必要があります。